next up previous contents
Next: 4.3.1 標的入射ビームの条件 Up: 4. 熱の問題 Previous: 4.2.4 構造と移動

4.3 T1標的の設計

T1標的は、K-hallに最初に建設されるビームラインK1.8のために実験で使用する二次粒子生成標的である。このT1標的は、K-hallの図4.16(平面図)に示す場所に設置される。K-hallは40トンの天井クレーン(補巻き20トン)を持ち、ターゲットを含む高レベル放射化物は、このクレーンを用いて設置、撤去を行うことが出来る施設である。また、放射線防護の観点から、一般区域境界で線量率を0.25$\mu$Sv/hr以下とし、また、土の放射化に対する線量率は5mSv/hr以下となるようにコンクリート、鉄遮蔽体の厚さを求めている。

このように標的の設計のためには、実験で使用する二次粒子が最大限得られるようにするだけでなく、実験施設の機能や標的のメンテナンス、実験施設周辺に対する放射線環境管理などが、その設計の重要な検討要素となる。T1標的設計に必要な条件と検討項目は以下の通りである。

  1. 研究実験テーマ
  2. 入射するビームの質と量、形状
  3. 標的材料の物性、加工性
  4. K-hallの機能
  5. 標的のメンテナンス性
  6. 製作コスト

図 4.16: K-hall平面図
t1targetarea.jpg

更に標的形状を具体化するために次のような条件で概念設計を行った。




next up previous contents
Next: 4.3.1 標的入射ビームの条件 Up: 4. 熱の問題 Previous: 4.2.4 構造と移動
Yoshinori Sato
平成14年9月11日