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T1 ターゲット
原子核素粒子実験施設 T1 標的の開発
KEK原子核素粒子実験施設グループでは、
始めに建設される K1.8 ビームラインに二次粒子を供給するための
T1標的の開発を行なっています。
この標的開発では、実験に使用する二次粒子 (π中間子、K中間子など)
の生成量を最大にすると共に、最も放射線条件が厳しい中で
長時間に渡る安定した二次粒子生成源となることを目標としています。
そのため、標的を従来の固定標的から回転する円盤形状にすることで、
入射陽子ビームの集中的な発熱による本体溶融を避ける構造とし
熱除去の実験を行なっています。
また、回転駆動機構を強い放射線場から離し、
従来からの遠隔からの動力伝達の方法に加え、
写真のような圧空伝送を使用した方法を実験しています。
この方法によれば、動力伝達に配線の自由度をもつことが可能となり、
放射線遮蔽が容易になります。
また、回転数制御もその圧力変動で行なうため現場に放射線損傷の
予想される検出器を取り除くことが出来ます。
今後、KEK東カウンターホールに T1 標的周辺のモックアップ設備を建設し、
従来のロッドによる伝達と圧空伝達の方法との実地試験を計画しています。
写真説明:中央部円盤 (厚さ 54 mm、直径 24 cm) は二次粒子生成標的の模型、
右側に見える風車は圧空モーターによる回転装置と
回転数を検出する切れこみ円盤が見えている。
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