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ターゲット・モニターグループの仕事ターゲットモニターグループは、 ハドロン実験施設とニュートリノ実験施設において最も肝心な 標的装置とビームモニター装置の開発を主たる任務とする、 特別に編成されたチームです。 大強度陽子加速器において最高500億電子ボルト (50 GeV) のエネルギーまで加速された陽子ビームは、 一旦「標的」に衝突させて、K中間子、π中間子、反陽子、ミュオン、 ニュートリノといった様々な二次粒子を作り出します。 私たちは、これらの二次粒子を最先端の原子核あるいは素粒子物理学の 研究に利用します。 このとき、「標的」には750キロワット (実に白熱電球7500個分) という大きなビームパワーがわずか五円玉の穴くらいの小さな面積に集中します。 ビームの集中による膨大な熱で融けてしまわないように 標的物質を効率よく冷却しなければなりません。 このようなエネルギー集中に耐え永続的に安定して二次粒子を生成しつづけるために、 「標的装置」には特別な工夫を凝らした技術開発が求められています。 一方、大きなパワーを持った陽子ビームが「標的」以外の機器に衝突すると 直ちに機器の故障を引き起こし、二次粒子の生成も止まってしまって 安定した研究の妨げになってしまいます。 そこで、陽子ビームが正しく「標的」にあたっているか診断する「目」が 必要になります。 その「目」となるのがビームモニター装置の役割です。 ビームモニターは、加速器から「標的」まで 陽子ビームを正確に輸送するためになくてはならない装置なのです。 私たちは、ビームモニター自体がビームをさえぎらないで、 ビームの通過を検知し、その位置、分布 (空間的または時間的な広がり) あるいは強さ (電流の大きさ) を測定できるような装置を開発しようとしています。 |