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6.1.2 スイッチヤード内の遮蔽体

スイッチヤード内での既存の遮蔽体利用は、比較的ビームロスの大きいターゲットの周囲に行い、厚さ500 mmの既存鉄ブロックを用いる。床面とビームラインから見て左の壁面は空間の制限から鉄を埋め込む必要がある。その前方についてもコンクリートブロック、鉄ブロックによる遮蔽を行う。(第2章のメンテナンスシナリオ参照)。ブロックの側面は冷却水配管、DCケーブル等が通過する部分があるが、それらの貫通口はビームレベルと高低差をとり、遮蔽体としての機能との両立を図る。また、電磁石等の交換保守のための鉄ブロックは数個を相互に固定し、一括して吊り上げ可能な構造とする。こうすることでクレーンの能力が生かされ作業の高速化が可能になり、総被曝量の低減化を図る。 低放射化コンクリートは普通コンクリートと比較し、価格がやや高価であるが運転停止後、すぐに長時間の作業を余儀なくされる場合にはブロックを配置することで効果が期待できる。しかし、ほとんどのメンテナンスは電磁石が直近に配置されていると思われるので導入する場合、作業性を失わない範囲で、ある程度大量のブロックで遮蔽をする必要がある。また、躯体の一部に低放射化コンクリートを採用できれば一定の効果が期待できる。部分的であっても採用が望まれる。


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Yoshinori Sato
平成14年9月11日