Next: 5.1.4 K-hall内ビームラインに関する遮蔽設計
Up: 5.1 遮蔽設計
Previous: 5.1.2.2 線状線源に対する遮蔽設計
遮蔽厚は以下の条件の基で評価したものである。
- スプリット1及び2には、上流側5 m下流側10 mに渡り、床及び左側壁には、50 cm厚の鉄を埋め込む。BラインもしくはCライン設置後は、上及び右側には、50 cm厚の鉄及び50 cm厚のコンクリートを設置する。
- T0ターゲットの床には、上流側5 m下流側10 mに渡り、50 cm厚の鉄を埋め込む。また左側壁は、将来取り壊すことを考慮し、壁外側の土壌の放射化を0.1 Bq/g (0.3 mSv/hr)以下に押さえるように設計するが、壁取り壊しまではターゲットを設置しないものとする。
- SY上流(ライン1)は、遅い取出し部付近のビーム損失が未確定のため、取りあえずライン2と同じ壁厚とする。
- ライン2は、第1スプリットまでをライン2上流部、それ以降をライン2下流部とする。
- ライン2及びライン3の壁厚は、将来設置されるBラインに備えた壁厚であるが、Bラインのビーム強度、ビーム損失等はAラインと同じとした。
上記仮定に基づいて、5.1.1節で述べた遮蔽設計方法で評価した遮蔽厚およびトンネル断面図を表5.3、図5.1-5.3に示す。しかしながら5.1.1節で述べた評価方法では、線状損失はライン上の電磁石数に依存しており、磁石数が1台変わると変化する線量率も大きく変化する。例えばライン3では、電磁石が1台増えると線量率が約2割減少し、壁厚もコンクリートで数十cm減少する。従って電磁石の台数決定後にもう一度再評価するとともにターゲット等の周辺、特に前方方向については、MARS等モンテカルロ法で評価する必要がある。また鉄遮蔽体の密度を大強度陽子加速器計画の推奨値であるで評価したが、実際に使用する鉄遮蔽体に密度が、であると、コンクリート遮蔽がさらに10 cm程度必要な箇所があると思われる。
表 5.3:
遮蔽厚評価結果
|
Next: 5.1.4 K-hall内ビームラインに関する遮蔽設計
Up: 5.1 遮蔽設計
Previous: 5.1.2.2 線状線源に対する遮蔽設計
Yoshinori Sato
平成14年9月9日