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4.2.2 ビームダンプでのエネルギー損失分布

ビームダンプは100%のビームロスを仮定している。前節で説明されているように、中心部にビームを受け止めるコアを持ち、その外側を冷却体で囲うデザインで検討している。

4.9にビームダンプのシミュレーションに用いた概念図を示す。中心コアは密度が$1.8g/cm^{3}$のグラファイトであり、その外側を銅が覆っている。ビームの下流側は放射線対策の鉄が置かれている。

4.10に計算結果を示す。エネルギー密度が高いのはダンプ入り口から1.8-2 mのところであり、後に述べる熱伝達計算の結果を見ながら、この部分のエネルギー密度を下げるような構造を検討していかなければならない。

また、ビームダンプの場合には土盛り境界、コンクリートシールド上部境界、高エネルギー$\mu$粒子対策等、様々な放射線対策の閾値があるため、ダンプコア部分の冷却とシールド部分も含めた放射線計算も平行して進めていかなければならない。

図 4.9: MARSシミュレーションで用いられたK-dumpの形状
kdump_heat2.jpg
図 4.10: K-dumpでのエネルギー損失分布
kdump_heat.jpg


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Yoshinori Sato
平成14年9月11日