PSIでのピローシールの実績を調査し、KEKで使用されるピローシールの構造を設計した。そのピローシールの断面図を図3.1に示す。これは、二重のダイヤフラムと内外二層の真空ベローズから構成される。ベローズ間に空気圧を加えることで二重ダイヤフラムが対向平面フランジに押し付けられ、同時にステンレス薄膜で出来たダイヤフラム(ピロー)が膨らむ構造になっている。更に、二重のダイヤフラム間を排気して中間排気二重鏡平面シールの原理を利用し、さらに高いシール性能が得られるようになっている。 以下、実用機としてのピローシールフランジの製作までのR&Dを紹介する。