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2.3.3 スイッチヤードとK-hallの渡りの部分

スイッチヤードにはスイッチヤードのクレーンとメンテナンスシナリオがあり、K-hallにはK-hallのクレーンとメンテナンスシナリオがある。ではこの両者だけで、全てのビームライン機器をカバーできるか? スイッチヤードのクレーンが加速器の取り出し部分まで延長できる事となった今、最大の問題点はスイッチヤードとKホールのつなぎの部分である。スイッチヤードのクレーンの下流部側のデッドは約1.8 m、Kホールのクレーンの上流側へのデッドは約5.5 mである。このままでは1.8 m+5.5 m+$\alpha$の長さの、全くクレーンのリーチ外の部分ができてしまい、この部分に設置された磁石のメンテナンスは事実上不可能となる。

この問題を解決するために、スイッチヤードクレーンを約5 m、K-hall内まで延長する。図2.92.10にその場合の側面図並びに断面図を示す。この延長の結果、クレーンのデッドはほぼ2-3 mの範囲に縮める事ができる。この部分に、磁石等を設置しないように工夫する事は、比較的容易である。もちろんT1標的の位置がK-hallの上流端から10 mという条件があるので、あまり下流部までSYクレーンを伸ばす事は出来ない。現状では最終収束QダブレットまではSYクレーン、ビームスインガーはK-hallクレーンとする分割が適当ではないかと思われる。

ここで重要な事は、SYクレーンが天井レールの許す限り下流まで寄りつく事ができるという事である。そのため、第2機械室からの空調空気及び純水は、上流から見て左の遮蔽体中に溝を掘り、その中を下流に向けて配管されサービススペースにつながる構造とする。またサービススペース内の配管との結合のため、必要に応じて側面から回り込む形を取る。このアプローチを簡単にするために、第2機械室からのサブトンネルの床高さをSYの床高さと同じにするのではなく、サブトンネルの天井高さをサービススペースの天井高さ(=サービススペースの天井高さ)に一致させておくのも一つのオプションである。

図 2.9: K-hallクレーン側面図
khcrane1.jpg
図 2.10: K-hallクレーン断面図
khcrane2.jpg


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Yoshinori Sato
平成14年9月11日