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6.6.1.2 ローカルコントロールの機能

まず、制御されるべきもの、測定されるべきものとしては

  1. 電磁石電源
  2. ビームモニター
  3. インターロック
  4. 放射線アラーム
  5. 標的、ビームダンプ
などが想定される。一次ビーム操作者はビームモニターの出力を参照しつつ、電磁石電源を操作し、ビームを標的に導き、最終的にはビームダンプに吸収させる。このとき放射線アラームが発報する事がないように、またインターロックが発動しないように留意しつつ操作を行う。この一連の操作は、基本的に実験室に設けられたローカルコントロールで行う。

ローカルコントロールでは、上記の全ての制御、測定が行われるが、標的、ダンプについては現場付近にサブコントロールを設け、サブコントロールから送られてくる運転状況信号のモニターを行なう。将来的にローカルコントロールで標的、ダンプの運転コントロールを行うかどうかは、(部分的、全面的を含めて)今後の検討課題である。

ローカルコントロールでは、上記の制御、測定情報の全てがひとつのパネル(統一パネル)にて表示され、制御されるが、それぞれの機器に対して標的、ダンプの様にサブコントロールを設ける事は妨げない。しかし制御は出来る限り全面的にローカルコントロールでも可能であるように設計する。

上記統一パネルと同等の機能を有する副パネルを加速器主コントロールにも設置し、ビーム取り出し時のビーム制御等を主コントロール室にて加速器グループとK-hallグループが合同で実施できる機能を確保する。

上記の機能を実現するためのハード、ソフト上の方針、共通規約、設計詳細等は実務担当者によって別に定める。このとき、例えば電源コントロール系に他の全てのコントロール、測定を集約する形(吸収合併型)とするか、より上位に別のコントロールを新たに設置する形(持ち株会社型)とするか等についても決心する。


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Yoshinori Sato
平成14年9月11日