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ある系に流入する単位時間当たりの熱量を
(W)、外部に流出する熱量を
(W)とし、温度に依存する関数とする。この系のある時刻での温度をとすると、熱のバランス条件より
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(7.1) |
ここでCは比熱
、は密度、Vは体積である。また、熱源からの発熱量が一定であり、流出する熱量が温度の一次関数であると仮定すると境界条件より
となる。ここでは系全体で積分された熱伝達係数[W/K]である。
電磁石の電源をオフした場合にはとなり、一階の微分方程式の解と境界条件から
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(7.4) |
となることがわかる。ここで、は磁石運転前の温度および温度上昇である。 この関数形で測定データをフィットすることにより、熱伝達係数が求められる。電磁石の電源がオンの場合には
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(7.5) |
となり、系が熱平衡状態に達すると
となることから
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(7.6) |
となり、系に流入する熱量が求められる。ここでは平衡状態に達した時の温度である。
実際のフィッティングではexp型だけではうまくフィットできない部分があり、その場合には二次の多項式も付け加えてフィットを行なった。フィッティング関数は以下の通りである。
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(7.7) |
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Yoshinori Sato
平成14年9月11日